脱会方法

 「創価学会を脱会したいのですが、どうしたらいいでしょうか」「脱会の手続きについて教えてください」――。

 このところ本紙に、電話や手紙での、脱会に関するこんな質問が急増している。

 まるで、暴力団から足を洗うような、決死の覚悟で相談をしてくる学会員も少なくない。

 かつてのオウム真理教のように、簡単に退会もできない、そんなイメージが定着した学会も不幸だが、まず憲法第二十条に、

 「宗教を信じたり、信じない自由や、その信仰を変える自由は、誰に対しても保障される。……誰でも宗教上の祈祷、礼拝、祝祭、儀式、行事などに参加するように強制されることはない」

という条文がある。

 わかりきったことだが、どんな宗教でも信じるのは自由だが、逆に、信じない自由も認め、さらに宗教行事等の参加も強制してはならないと、わが国の憲法で定めているのだ。

 だから、もし、信じていた創価学会を何らかの理由で嫌いになったり、あるいは「金ばかり取られていて、騙されていた」と思ったら、即刻、やめたらよい。不信感を持ちながら、だらだらと付き合っていても、精神上もよくないし、第一、貴重な人生の時間と金を浪費するだけだからである。

 離れたいときは、

 「もうやめた」

と、一言いえば、それで済むこと。じつに簡単なことだ。

 それなのに、どうして冒頭のような、質問が多いのか。

 創価学会の場合、新入会員や、法華講・脱講者の入会手続きには、事細かい規定を設けているのに、脱会を希望する会員には、それがないこと。

 したがって、学会を脱会する際に、これといった決まった手続きがないため、戸惑いのほか、余計なトラブルが発生するケースも少なくないからだと思われる。

 典型的な例では、学会の幹部から脱会を強引に引き止められたり、脱会をすると嫌がらせを受けるのではないか、という恐怖感。事実、そうした被害者も全国にいる。

 脱会を強引に阻止したり、嫌がらせする等は、憲法二十条に照らせば、信教の自由や人権を無視した唾棄(だき)すべき行為。もし、そうした被害が発生したら、宗教法人・創価学会の監督官庁である文化庁宗務課なり、人権擁護委員会へ訴える、また自宅敷地内に不法侵入したら刑法で対応したらいい。

 ともあれ、以下、ごく平均的な脱会の方法について紹介してみよう。

 つい最近、学会を脱会した、都内に住むAさん=壮年部所属=は、次のような手続きを用いた。

 三十年間も学会に所属していながら、最近、脱会を決断したA氏の動機とはまずこうである。

 「アホらしくなった。もう、できもしない広宣流布などという口当たりのいい言葉に、さんざんだまされてきたんです。いま、学会がやってることを冷静に見ると、池田大作の賞取りと、公明の票取り。あとは財務、財務ですよ。もはやこれは信仰というより、株式会社・池田創価学会そのまま。月々の座談会に出ても、今度は池田がどこぞの国から賞を貰ったとか、あとは宗門に対する悪口や憎悪です。こんな話を聞くために、日蓮正宗の信仰を求めたわけではない。だいたい、大作さんが賞を貰ったところで、私の人生にどんなプラスになりますか。壮絶な金と時間の無駄使い。大幹部や本部職員は、それで給与やボーナスを貰っているからいいけど、そんな遊びにいつまでも付き合っていられない。学会はもういいよ、という感じ。」

 脱会の動機をこう語るAさんは、まず、毎月、近くの幹部宅で開かれている座談会などの諸行事に参加しなくなった。

 最初のころは、電話連絡や、直属の幹部が自宅を訪ねてきたが、仕事が多忙とか、体の具合いがよくない等の詭弁(きべん)を使って出席を拒否し続けたのである。

 「それでも、幹部が何度も足を運ぶので、煩わしくなり、その幹部に口頭で、とうぶん会合の参加を休みます、と、きっぱりと断わりました。なぜ、とかなんとか言ってましたが、最終的にその幹部から、会合に出なくてもいいけど、聖教新聞だけは購読してくれと言われた」

という。

 毎朝、配達される聖教新聞にしてもAさんは、脱会を決意する一年ほど前からすでに読まなくなっていた。

 なぜ、読まなくなったか。この動機が面白い。暮れ、部屋の大掃除をしたとき、二十年ほど前の聖教新聞が押し入からゴッソリと出てきた。

 手にとってみると、二十年前と、今朝配達されてきたばかりの聖教新聞の紙面がほとんど変わっていない。相変わらず、広宣流布、世界平和、文化祭、会館建設の紹介、池田氏の法難話。二十年前から紙面も学会もなんの進歩もないのだ。社説の中身も同じ。こうして同じ記事を何十年と読ませられたことで、Aさんは知らず知らずのうちにマインドコントロールにはまってしまった、と思ったという。

 それで読みもしない聖教新聞を購読契約することは、金銭的にも、また紙資源の無駄にもなると、Aさんは電話で購読の中止を申し入れた。

 すると、地区の幹部が、

 「脱会するのか」

と、言ってきたという。

 その後、入れ替わり立ち代わり幹部たちが来訪したというが、脱会しようとするA氏の決意は変わらない。

 「脅したり、すかしたり、こびをうったり、あの手この手で接触してきました。まともに対論しようにも、幹部の話は幼稚でお粗末。こんな教団に、三十年も所属していた自分が情けなくなった。」

 Aさんは、学会組織との関わりを完全に切るべく、創価学会本部(東京都新宿区信濃町三十二)の秋谷栄之助会長(当時の会長)宛に脱会届を郵送した。将来、何か問題が発生してはと、内容証明郵便にし、手元に複写一通を残したのである。

 以来、本部からAさん所属の地区組織に連絡が入ったようで、学会幹部による来訪者の足が途絶えた。同時にAさんは、学会員を除く近隣の住民に、折りに触れて、自ら創価学会を脱会したことを伝えたという。

 すると、それまでAさんは選挙運動時以外に、近所付き合いがなかったのに、以後、近所の住民が一人、二人とAさん宅を訪ねてくるようになった。

 「脱会して初めてわかったことですが、世間の人達が学会をこれほど嫌っているとは思いませんでした。学会の現役時代、私もオウム真理教や他の新興宗教をインチキ宗教とバカにしていましたが、世間の人は学会をそのオウムなどの宗教と同じ目で見ているんですね。」

 これが、脱会したAさんの手続き方法である。

脱会は簡単

 学会を脱会することは、べつに、勤めていた会社を退職するとか、暴力団から足を洗うといった、大それたことではない。所属する地区の責任者に口頭で、

 「やめた」

と、伝えればよい。わざわざ手間暇かけて、文書にする必要もないのだ。しかし、気持ちのうえできっちりと学会と決別したいときは、文書で、「脱会届け」を提出するのも一つの方法である。

 この場合、提出先の郵送先が、創価学会本部の秋谷栄之助会長でも、宗教法人の代表役員、青木亨理事長でもよいし、池田大作名誉会長でもかまわない。

 「脱会届け」の文面は、これも決まりがないため、内容は自由である。一例では、

 「 脱会届け

 ○年○月○日付けをもって宗教法人・創価学会を脱会します。

  所属組織名

氏名(家族がいたら家族名も)

○年○月○日

宗教法人・創価学会

 原田稔 殿     」

 また、脱会届けを郵送するとき、同文に一言付け加える脱会者も多い。たとえば、

 「今後、私が了解しないかぎり、入会勧誘、及び、支援政党の票依頼等を目的にした、創価学会員による自宅来訪を一切拒否します。貴殿も創価学会責任者の義務として、非学会員に余計な迷惑をかけないよう、地域周辺の学会組織に指導徹底してください。」

 ところで、脱会する上で肝要なのは、あいまいな態度を取らないこと。口頭にしても文書にしても、べつに理由など説明することもない。ただ簡潔にきっぱりと、

 「やめた」

と、意志表示を鮮明にすることだ。

 幸い、創価学会が国内はもとより、巨額を出費してまで、世界に向けて人権の重要性を訴えている。個人が宗教を信じる、信じない、ということもまた大切な人権。脱会後、もし、学会員が来訪するようなことがあったら、

 「あなたたちは、池田先生が世界に向かって訴えている、せっかくの人権キャンペーンに、反発するのですか」

といった話をして玄関を閉めたらいい。人が勝手に信じている創価学会の話など、実際、興味がなければ門前払いをすればいい。本人が価値を認めないものを、言葉巧みに押し付ける寝具やナベカマのセールスマンと変わりがないからだ。たちの悪い悪質な押し売りなら、一一〇番という方法もある。



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